Ａぇ！ｇｒｏｕｐが京セラドーム公演でデビュー発表を、

　関西ジュニアの５人組「Ａぇ！ｇｒｏｕｐ」が、５月１５日にＣＤデビューすることを１６日、京セラドーム大阪で開催した初単独ドーム公演「Ａッ倒的ファン大感謝祭　ｉｎ　京セラドーム大阪～みんなホンマにありがとう～」でサプライズ発表した。昨年３月から波及した創業者・ジャニー喜多川氏の性加害問題の影響で社名が変更されて以降、初のデビュー。関西勢では、２０２１年１１月のなにわ男子以来、４組目となる。

　一瞬の静寂の後、大歓声が京セラドームを包んだ。中央のステージに直立した５人を、かたずを飲んで見つめる５万人。正門良規（２７）が「僕ら、Ａぇ！ｇｒｏｕｐ」と言った後、数秒間を空けて声を合わせ「ＣＤデビューします」と宣言した。

　会場全体が揺れる中、末澤誠也（２９）は両手を挙げ、草間リチャード敬太（２８）や小島健（２４）は、目に涙を浮かべた。佐野晶哉（２２）は「圧倒的感謝です。みんなのおかげだよー」と高らかに叫んだ。

　５月１５日発売のデビューシングルは「《Ａ》ＢＥＧＩＮＮＩＮＧ」に決定。デビューを記念してのツアーを同２５日の真駒内セキスイハイムアリーナ（北海道）から全国８都市３４公演で敢行することも発表された。

　１９年２月の結成から５年の道のりは、決して平たんではなかった。結成と同時に、横山裕（ＳＵＰＥＲ　ＥＩＧＨＴ）の企画・演出で開催した舞台は応募が殺到。日本テレビ系「２４時間テレビ」では２０年から４年連続でスペシャルサポーターを務めた。圧倒的な歌唱力に、ダンス。さらにバンド演奏や、関西仕込みのコントまで。オールマイティーなグループとしてデビューへの機運が高まる中で起きたのが、ジャニー氏の問題だった。

　社名や、名前の変更を余儀なくされるグループもいた。さらに、昨年の大みそかには、福本大晴（２４）が「コンプライアンス違反の疑い」で契約解除。それでも「ここでグループを閉じたくないという思いがあった。５人でＡぇ！ｇｒｏｕｐとして突き進んでいく意思を固めた」と正門。歩みを止めず、「夢」にたどりついた。

　ジュニアの単独ドーム公演は、０６年のＫＡＴ―ＴＵＮ（東京ドーム）以来、１８年ぶり。この日は「Ｆｉｒｅｂｉｒｄ」や「関西アイランド」など全１４曲で持ち味を披露し、息の合ったトークも展開。苦難を乗り越えたからこそ、覚悟を固め、絆を強めた。

　佐野は言う。「息の長いグループになれるように。この５人で白髪をはやして、じいちゃんになってもバンドできるように」。５人の旅路は、まだ始まったばかりだ。（田中　雄己）

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